(徹底検証)3点チャージ
ストラテジー(売買戦略)の紹介
3点チャージとは、「最強3点チャージ投資法(徳間書店、著者・明地文男)」という本で紹介されていた移動平均乖離率、ボリュームレシオ、RSIの3つの指標を組み合わせたシステムです。
本では、なぜこの3つの指標を選んだかについては触れられていませんが、それぞれ移動平均系、オシレーター系、出来高指標の代表格の指標です。種類の異なる3つの指標を組み合わせることで、それぞれの弱点を補って精度を高めているようです。
<指標の解説>
移動平均乖離率
RSI
VR
買い条件
・乖離率 (26日) が -15 より下
・VR[A] (25日) が 70 より下
・RSI (14日) が 25 より下
売り条件
・乖離率 (26日) が 15 より上
・VR[A] (25日) が 250 より上
・RSI (14日) が 70 より上
チャート
2651 ローソン
きれいに天底を的中しています。システムを使わないとこんな売買は不可能でしょう。
9479 インプレス
これは失敗したケースです。買いシグナルが出たあともずるずると下げ続けています。
検証結果
すべての銘柄を対象にテストしてみると次のような結果になりました。検証の条件はこちら
[テスト結果]
総銘柄数 2047
有効銘柄数 (有効率) 1281 ( 62.58%) 総トレード数 1487
勝ち銘柄数 (勝率) 826 ( 64.48%) 勝ちトレード数 (勝率) 971 ( 65.30%)
負け銘柄数 (負率) 455 ( 35.52%) 負けトレード数 (負率) 516 ( 34.70%)
銘柄平均利益 103,190 トレード平均利益 88,895
トレード平均期間 206.46日
3つの指標がそろわないとシグナルが発生しないため、シグナルの発生頻度はあまり多くありません。ある特定の銘柄に対して3点チャージを適用しようと思っても、期間内に一度もシグナルが出ない場合もあります。銘柄に合わせてパラメータを調整するか、複数の銘柄を対象に運用する必要があるでしょう。
3点チャージは下がりすぎ(売られすぎ)た状態を見つけて買いシグナルを出すという、逆バリのシステムです。うまくいくとズバリ底を的中しますが、逆に失敗した場合はさらに下げ続けて悲惨な結果になってしまいます。損切りは必須でしょう。
ボリュームレシオにはいくつかの種類があり(参考:VR)、3点チャージの書籍ではボリュームレシオ[A]を使用しています。しかし、この[A]タイプでは数値の上限が無く、銘柄によって1000以上になることもあり、売りシグナルのVR[A]が250以上という条件は、銘柄によっては早すぎることがあります。試しに、VR[A]ではなく、数値が0〜100の間を動くVR[B]を使ってみましょう。
買い条件(1)
・ 乖離率 (26日) が -15 より下
・ VR[B] (25日) が 30 より下
・ RSI (14日) が 25 より下
売り条件(1)
・ 乖離率 (26日) が 15 より上
・ VR[B] (25日) が 70 より上
・ RSI (14日) が 70 より上
すると検証結果は次のようになりました。
[テスト結果]
総銘柄数 2047
有効銘柄数 (有効率) 933 ( 45.58%) 総トレード数 1047
勝ち銘柄数 (勝率) 600 ( 64.31%) 勝ちトレード数 (勝率) 683 ( 65.23%)
負け銘柄数 (負率) 333 ( 35.69%) 負けトレード数 (負率) 364 ( 34.77%)
銘柄平均利益 126,307 トレード平均利益 112,554
トレード平均期間 186.70日
トレード数は減少してしまいましたが、トレード平均利益は向上してします。
しかし、これでもまだ売りシグナルが厳しすぎるようで、売りシグナルが表示されていないトレードが多く見られました。
チャートおよび検証に使用したソフト