◆開発講座(番外)◆私の使っているシステムについて

メールで「小次郎さんの使っているシステムを教えてください」という質問がありました。
ストラテジーそのものについてはお教えできませんが(申し訳ありません)、私の使っているシステムについて話せる範囲で説明したいと思います。

ストラテジー

現在3種類のストラテジーを併用しているのですが、すばり言ってしまうと、どれも3点チャージを元にして改良したタイプです。本に載っている通りではなく、かなり自分なりの改良を加えています。具体的にどのように変更しているかは秘密です(笑)

(分散投資の観点からは同じ性質のシステムを併用するのは良くないのでしょうが、個人的には資本が少ないうちは下手に分散投資する必要はないと考えていますし、3種のストラテジーで1つの大きなシステムだととらえています。)

新しいストラテジーを見つけようと、いろいろな本を参考にしたり、個々の指標のクセを調べて組み合わせを考えたりしていますが、なかなか今使っているストラテジーを超えるものは見つかりません。時間をかけてじっくりと探していきたいと考えています。

ストラテジーの改良方法

パフォーマンスを向上させるために、ストラテジーを改良するわけですが、私は、あまりパラメータにはこだわっていません。指標の期間はできるだけ一般的なものを使うようにしています。

まず、全銘柄でバックテストし、成績の良い順に並べます。それをチャートで確認し、成績の良い銘柄と、悪い銘柄での違いを探ります。こうすることでそのストラテジーの弱点が見えてきます。

3点チャージの欠点はよく言われているように、下げ途中で買いシグナルが出やすい(ダマシ)という点と、売りシグナルがあまり当てにならないという点です。失敗例のチャートをよく見ることで、3つの指標のうちどの指標が足を引っ張っているのか、それによって、どのような改良を加えると良いのか(指標の置き換えやフィルターの追加、ストップの組み合わせ方)が見えてくるわけです。また、3点チャージはシグナルが非常に出にくいストラテジーです。単純にフィルターを追加するとほとんどシグナルが出なくなるので、その点を考えて改良しています。

銘柄グループ

まず初めに全銘柄の中から自分の投資対象となり得る銘柄を選び出します。この段階だけはファンダメンタルな部分を考慮します。倒産の危険が少しでもある銘柄は必ず除外します。四季報CD−ROMのスクリーニング機能なども利用します。あとは1単位が予算で買えるかどうか、出来高が少なくないか(出来高0の日がある銘柄は基本的に扱いません)などをチェックします。最終的には、「この株に買いシグナルがでたときに躊躇無く買えるかどうか」を1つ1つ見ていきます。だいたい1000銘柄程度にまで絞っています。これが投資対象となる大きな銘柄グループです。

3点チャージは非常にヒットしにくいので、1銘柄&1ストラテジーでは、ほとんど売買できません。複数の銘柄&1ストラテジーで運用します。そこで、ストラテジー毎に銘柄グループを作成します。

先ほどの投資対象の銘柄グループを使ってそれぞれのストラテジーでバックテストし、成績の良い順にだいたい60〜120銘柄ぐらいを選びます。これを成績順に並べて保存しておきます。この方法で3つの銘柄グループを作成します。当然、同じ銘柄が重複しますが、かまいません。

(銘柄に合わせてパラメータを過剰に最適化することをカーブフィティングといいますが、過去の成績の良い銘柄を選び出して使うのは、結局はカーブフィッティングと同じではないかという不安もあります。しかし、あえて過去の成績の悪い銘柄を使うのもおかしいですし、やはりストラテジー毎に相性の良い銘柄があるのも確かなので、今のところ過去の成績を重視しています。)

運用方法

まず資金を3分割し、3つのストラテジー(A,B,C)に割り当てています。ストラテジーAで銘柄グループAをスクリーニングし、買いシグナルが出た銘柄を買います。同じ日に複数の銘柄で買いシグナルが出ますが、優先順位の最も高い銘柄を1つ選びます。あとはその銘柄に売りシグナル(ストップ)が出るまで保有します。売りシグナルが出たら売却し、また買いシグナルのスクリーニングを開始します。

これをABCの3ライン平行して運用していきます。ただし、同じ銘柄が2ライン以上で同時に保有することが無いようにします。(重複した場合は次の候補を買う。)

その他

上記のように私の運用方法は独自のルールが多いため、実際の売買シグナルの確認にはシグナルチェッカーではなく自分専用のソフトを使っています。それ以外のストラテジーエディタやチャートビューアなどは公開しているものと同じソフトを使っています。株価データも最近までカブカンP、今はカブカンAを利用しています。

実際の利益についてはトップシークレットですが(笑)、よく本屋で見かけるような○年で○億円!年率○○○%!勝率90%!というようなものでは全くありません。勝率もそんなに高くないですし、当然失敗が連続するときもあります。「致命傷を無くし、少しの優位性を確保し長く生き残る。そしてごくまれに来る利益ポイントを逃さない」という感じでしょうか。



以上は、私が試行錯誤の中から作り上げた独自の方法なので、あまり一般的ではないかもしれません。もちろんまだまだ未熟なシステムなので、運用しながらルールを作っている部分もあります。一つの案として皆さんの参考になればと思います。システムに詳しい方からのご指摘も歓迎します。


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